でんかでんさっかさい!!でんさ かやっさい!!でんでれこでんで ん!!それ!!。祭りの日は町の あちこちでうわさ話が花開く。 六左衛門とこのばか息子が去年 と違ごた女連れて来とるとけ・・。 あそこに立っとる子が出戻りのお けいちゃんの娘ねんと・・。次から 次と吹き出すうわさ話に夜も深ける。
祭りが始まったばかりの時はどこの町内の キリコも元気があったのだが、時間がたつ につれ、疲れがめだつキリコもでてくる。 若者が多くて元気のあるキリコはちょっと 広い場所にでると、休んでいるキリコを尻目に ここぞとばかりにキリコを揺らしながら走り回る。
ついに登場した正真正銘の娘さん。昔の娘 達とは若さが違う。祭りは子供たちにとっ ても大人とふれあえる唯一の町の行事だ。 キリコを担ぐお父さんたちを奮い立たせる ために大きな声で囃子たてる。太鼓を叩く 子、鐘を叩く子と皆んなが一体となる。
キリコの重さに耐えかねてとうとう道端に座りこ んでしまった・・・。と思ったらどうもそれだけ ではないようだ。今若者達の間では座り込むこと が流行っているようだ。確かに都会では座りこん でいる若者を多く見かける。あまり良い事とは思 わないが、祭りの様子も時と共に変化していく。